天気は突然変わるものです。特に雨・雪・風・霧・雷・洪水といった“悪天候”下での運転には思わぬ危険が潜んでいます。天候の変化に慌てず対応するためには、事前の知識と心構えが大切です。
ここでは、代表的な悪天候ごとのリスクと、安全な運転対策をわかりやすく解説します。
目次
突然の豪雨!ワイパーの使い方と視界確保のコツ
急な豪雨に見舞われたとき、まずは視界の確保が最優先です。以下のポイントを押さえてください。
- ワイパー速度は状況に応じて素早く切り替える(雨量に合わせて間欠〜高速まで調整)
- フロント・リアガラスの曇り対策
フロントガラスはエアコンの「デフロスター(温風+除湿)」、リアガラスは「デフォッガー」で曇りを除去。 - 窓ガラスのウォッシャー液使用
噴射タイミングを工夫し、雨滴とともに油膜も洗い流します。
速度はできるだけ落とし、前車との距離も通常より広めに保ちましょう。視界に余裕を作ることが、安全運転につながります。
雪道・凍結路でのスリップ対策と安全運転のポイント
冬の雪道や凍結路は非常に滑りやすく、事故の危険が高まります。特にアイスバーンではグリップが大幅に低下するため、慎重な運転が必要です。
状況 |
対策 |
スタッドレスタイヤ装着 | タイヤは新品または溝の深いものを使用 |
ゆっくり発進・加減速 | スロースタートで滑り防止 |
下り坂はエンジンブレーキ活用 | 自車速度を抑え、路面との摩擦維持に有効 |
チェーン着脱の練習や、必要ならスノーブーツ・手袋を車内に常備しておくと安心です。
強風時の運転リスクと風にあおられないための対策
台風の接近や風の強い日は、クルマがあおられる危険と隣り合わせです。特に高架の橋やトンネル出口、並走風にも注意が必要です。
- ハンドルはしっかり両手で握る
- トラックやバスのすぐ横を避ける
- 速度を控えめにし、横風の影響を軽減
- ドアや窓をしっかり閉め、雨と風の浸入を防止
高速道路や橋で強風注意報が出ているときは、運転の延期やルートの変更も検討しましょう。
霧が発生したときのライトの使い方と注意点
霧は視界を急激に奪うため、ライトの使い分けが重要です。不適切なライト使用は、かえって危険を招きます。
状況 |
ライト設定 |
霧発生時 | ロービーム(フォグランプも活用) |
ハイビーム使用時 | 対向車に注意。霧中では乱反射で視界が悪化 |
また、車間距離は十分に取り、「霧の晴れていく方向へ逃げ場を見つける」イメージで運転してください。
霧によって視界が悪化しているときは、普段以上に周囲の状況に注意を払う必要があります。
特に、さいたま市内の住宅街など入り組んだ生活道路では、一時停止や見通しの悪い交差点が多いため、十分に安全確認を行いながら進行しましょう。
落雷・洪水時の緊急回避法と車内での安全確保
豪雨による落雷や洪水は想像以上に激しい危険を伴います。無理な運転は危険ですので、早めの判断が求められます。
- 雷鳴が近い・路面に水が浮いているときは運転中断
- 洪水エリアに突入しない(タイヤの半分が浸かる深さでも危険)
- 安全地帯が近ければすぐに避難:屋内の駐車場・高台がおすすめ
- 車内にいる場合はシートベルト着用。外出は避ける
命を守るために「今日はここで止める」を選択肢に入れる勇気も、ドライバーにとっては大切です。
まとめ|悪天候の前に備えて、冷静に判断しよう
悪天候は避けられないものですが、知識と準備があれば恐れる必要はありません。
- ワイパー・ライト・タイヤ・ハンドル操作など、天候に応じた車の使い方をマスターする
- スリップ・視界不良・風・水害など、状況別の安全運転習慣を身につける
- 必要ならば、自ら運転を中断し、命を守る判断を勇気をもって行う
ファインモータースクールでは、これら悪天候下でのリスク対応も含めた教習を行っています。安全運転の技術と判断力を磨き、いざというときにも冷静に対処できるドライバーを目指しましょう。