ナナハンはどのようなバイク?
「ナナハン」は、エンジン排気量750ccを意味する言葉で、400cc超の自動二輪車のことを示す言葉としても使われています。また、大型自動二輪車は、「大型」や「大型バイク」と呼ばれたりすることもあります。なお、大型自動二輪車を運転できる免許の免許証の表記は「大自二」です。
一方、エンジン排気量400cc以下のバイクに乗れる普通自動二輪車は、「中型」や「中型バイク」と呼ばれたり、「中免」や「ヨンヒャク」と言われたりします。この普通自動二輪車を運転できる免許の免許証の表記は「普自二」です。
このように、大型自動二輪車やエンジン排気量400cc以下のバイクを運転できる普通自動二輪車はさまざまな名称や呼び方があります。
どのようなバイクに乗れる?
大型自動二輪車を運転できる免許を取得すると、さまざまなバイクに乗れるようになります。一例は以下のとおりです。
- ホンダ CB 1000
- ホンダ NC 750X
- ホンダ CBR 600RR
- ホンダ Rebel 1100
- ホンダ Gold Wing Tour
- ヤマハ FJR 1300
- ヤマハ YZF-R1M/YZF-R1
- ヤマハ XSR 700
- スズキ Hayabusa
- スズキ GSX-S1000GT
- スズキ Vストローム650
- スズキ SV650
- カワサキ Ninja 7 Hybrid
- カワサキ Z7 Hybrid
- カワサキ Ninja ZX-10R
- カワサキ Ninja 1000SX
- カワサキ Z900RS
- カワサキ Z H2 SE
など
バイクとしては大排気量に属する車両を運転することができます。また、輸入車の大型バイクに乗ることができるのも大型自動二輪車免許のポイントです。例えば、ハーレーダビッドソン(いわゆるハーレー)、ドゥカティ、モトグッツィ、BMWなど、世界的に有名なバイクに乗ることができます。
大型自動二輪車免許の付帯免許は?
大型バイクに乗れる大型自動二輪車免許(大自二)を取得すると、以下の車両にも乗ることができるようになります。
- 普通自動二輪車
- 小型特殊自動車
- 原動機付自転車
大型バイクのメリット
大型自動二輪車免許を保有していれば、普通自動二輪車や原動機付自転車など、さまざまなバイクに乗れます。よって、バイク選びをする際にエンジン排気量や出力別に決められている免許の種類を気にする必要がありません。好きなバイクに乗ることができるという点は、大型自動二輪車免許を保有している大きなメリットといえるでしょう。
また、エンジン排気量が大きく、高出力で、トルクが太いバイクであれば、止まっている状態から走り出したときの加速(発進加速)や追い越しなどをするときの中間加速がしやすいのも特徴です。そのため、ロングツーリング、高速道路、荷物を乗せた状態でも軽快に走ることができます。
少し視点を変えてみると、エンジン排気量700ccや1,300ccにもなる大型自動二輪車は、軽自動車やコンパクトな乗用車などと同程度かそれ以上の排気量のバイクです。また、四輪車よりも車両重量が軽いため、加速性能や中間加速性能などが四輪車以上に優れています。つまり、ゆとりある動力性能や力強い走りができるバイクが大型自動二輪車なのです。
大型二輪の特徴と普通二輪との違い
大型自動二輪車と普通自動二輪車は、エンジン排気量や出力の上限や運転するために必要な免許だけでなく、車両重量や排気量によって車検の有無などに違いがあります。そのため、大型バイクは、引き起こしや取り回しなど、いわゆる扱いやすさという点では普通二輪よりも大変です。
また大型自動二輪車は、国が定めている検査「車検」を受けなければなりません。自動車税や自賠責保険などの税金・保険に代表される維持費だけでなく、検査(車検)費用もかかることを理解しておく必要があります。なお、車検は250ccを超えるバイクの場合に義務付けられている検査であるため、普通自動二輪車でも車検を受けなければならない車種があります。
大型自動二輪車または普通自動二輪車を購入しようとするときは、税金や保険、燃料代などの維持費だけでなく、車検の有無や車検費用などについても考えたうえで、どのモデルにするか決めるとよいでしょう。
大型自動二輪車免許の取得方法
400ccを超えるバイクに乗るためには、大型自動二輪車免許が必要となります。大型自動二輪車免許を取得する方法は主に次の2つです。
- 指定自動車教習所に通って取得する
- 免許センターの試験を受けて取得する
運転免許の取得方法による違いは、技能試験や取得時講習などが免除されるかどうかという点にあります。
教習所(指定自動車教習所)に通って大型自動二輪車免許を取得する場合
教習所(指定自動車教習所)に通って大型自動二輪車免許を取得する場合の流れは次のようになります。
- 教習所へ入校
- 技能教習・学科教習を受ける(教習の時限数や免除については保有免許によって異なります)
- 卒業検定を受ける
- 検定に合格したら卒業証明書を受け取る
- 卒業証明書やその他必要書類を持参して免許センターで手続きする
- 免許が交付される
指定自動車教習所を卒業するメリットは、技能試験が免除されることです。教習所を卒業したことを証明する書類を持っていくことで、学科試験と適性試験に合格すれば免許の交付を受けることができます。
原動機付自転車・小型特殊自動車の運転免許以外の免許を保有している方の場合は、学科試験も免除することができます。卒業証明書を持参して免許センターで適性試験に合格すれば大型自動二輪車免許(大自二)の交付を受けることができます。
免許センターで試験を直接受験する場合(一発試験)
免許センターで直接試験を受験する場合の流れは次のようになります。
- 免許センターで受付
- 適性試験(視力や聴力など)
- 学科試験(原動機付自転車・小型特殊自動車以外の免許を保有している方は学科試験が免除されます)
- 技能試験
- 取得時講習・応急救護講習の受講(講習の一部または全部が免除される方もいるため技能試験合格後に講習について免許センターで確認してください)
- 運転免許の交付
免許センターで直接試験を受ける場合、教習の費用や時間がかからず、試験や免許交付の手数料のみの負担となるため、時間とお金を節約することができます。
ただし、試験に合格しなかった場合、何度も試験を受けなければならず、そのたびに免許センターへ足を運び、手数料を支払わなければならないため、運転に自信がない方に一発試験はおすすめできません。
また、初めて免許を取得する場合は、学科試験や取得時講習などを受ける必要があるため、免許交付までに何度も免許センターを行き来しなければならなくなります。手間や免許交付までの工程を考えると、一発試験より教習所に通った方がスムーズに運転免許を取得できるといえるでしょう。
大型バイク免許を取得しよう
原動機付自転車などの二輪車に乗り始めると、よりパワフルで力強い走りを楽しめるバイクや高速道路も走れる二輪車に乗りたいと思ったり、ツーリングでさまざまな場所に行きたいと感じたりするでしょう。
また、大型自動二輪車免許を保有していれば、多種多様なバイクの中から好みのモデルを選ぶことができます。この選択肢の幅広さも大型自動二輪車免許を持っているからこそ楽しめる贅沢な悩みです。
バイクがある生活をより充実させて、さらに楽しみたいと考えているのであれば、大型自動二輪車免許の取得を考えてみてはいかがでしょうか。