目次
中型免許で乗れる車は?
中型免許で乗れる車が限定されている場合もある|8t限定中型免許・準中型免許との違いは?
乗れる車の幅を広げたい場合は限定解除をしよう
中型免許で乗れる車の幅が広がりスキルアップにつながる
中型免許は、中型自動車まで運転できる免許として2007年に創設された新たな免許の種類です。普通免許と大型免許の中間に位置する中型免許とはどのような運転免許なのでしょうか。今回は、中型免許で乗れる車や免許の条件に限定が付されるケースなどを解説します。中型免許を取得しようとしている方だけでなく、免許の更新をした際に中型免許に変わり条件が付されている方も参考にしてみてください。
中型免許で乗れる車は?
中型免許で運転できる自動車は、中型自動車以下の自動車等となります。
▼運転免許の種類と運転できる自動車等について
運転免許の種類と運転できる自動車等について | |||||
免許の種類 | 車両総重量 | 最大積載量 | 乗車定員 | 付帯免許 | 受験資格 |
普通自動車 | 3.5t未満 | 2.0t未満 | 10人以下 | 小型特殊自動車および一般原動機付自転車 | 18歳以上 |
準中型自動車 | 7.5t未満 | 4.5t未満 | 10人以下 | 普通自動車、小型特殊自動車および一般原動機付自転車 | 18歳以上 |
中型自動車 | 11.0t未満 | 6.5t未満 | 29人以下 | 準中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車および一般原動機付自転車 | 20歳以上、
免許期間2年以上 (※) |
大型自動車 | 11.0t以上 | 6.5t以上 |
30人以上 |
中型自動車、準中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車および一般原動機付自転車 |
21歳以上、 免許期間3年以上 (※) |
※ 19歳以上で普通免許等を受けていた期間が通算して1年以上の方が特例教習を修了した場合は、第二種免許、大型免許、中型免許の運転免許試験を受けることが可能です。
上記の一覧からもわかるように、中型免許では、普通自動車や中型自動車よりも多くの荷物や人を乗せることができます。
また、中型免許を取っておけば、中型自動車までの自動車等(準中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車および一般原動機付自転車)も運転することができます。
そのため、普通自動車の運転免許があり、荷物や人を多く乗せられる免許が必要になった場合は、中型免許以上を取得することとなります。また、乗車定員が中型免許は29人まで、大型免許は30人以上となっているため、マイクロバスや送迎車など、1台の車に11人以上乗車させたいのであれば、中型免許以上の運転免許が必須です。
中型免許で乗れる車が限定されている場合もある|8t限定中型免許・準中型免許との違いは?
中型免許は、2007年に創設された新しい種類の運転免許です。また、2017年には準中型車の新設に伴い、準中型免許も新設されました。そのため、免許の更新をしたときに、今まで「普通」となっていた免許の表記が「中型」や「準中型」に変わることがあります。あわせて、免許の条件に「中型車は中型車(8t)に限る」や「準中型で運転できる準中型車は準中型車(5t)に限る」といった表記がされます。それぞれ、条件なしの場合とどのような違いがあるのでしょうか。
中型免許8t限定と中型免許の違い
中型免許8t限定となる運転免許は、2007年6月2日以前に普通車の運転免許を取得した方が免許を更新した際に付される条件です。限定条件ありと限定なしの違いは次のとおりとなります。
中型免許の8t限定と限定なしの比較 | ||
免許の条件 | 8t限定 | 限定なし |
免許の種類 | 中型免許 | 中型免許 |
車両総重量 | 8.0t未満 | 11.0t未満 |
最大積載量 | 5.0t未満 | 6.5t未満 |
乗車定員 | 10人以下 | 29人以下 |
8t限定と限定なしを比べると、車両総重量、最大積載量、乗車定員のいずれも上限が異なり、11人以上を1台の車に乗せるためには、限定条件を解除したり、大型免許を取得したりする必要があります。
準中型5t限定免許と準中型免許の違い
準中型5t限定免許は、中型免許の創設から2017年3月11日までに普通車の運転免許を取得した方が免許を更新した際に付される条件です。限定条件ありと限定なしの違いは次のとおりとなります。
準中型免許の5t限定と限定なしの比較 | ||
免許の条件 | 5t限定 | 限定なし |
免許の種類 | 準中型免許 | 準中型免許 |
車両総重量 | 5.0t未満 | 7.5t未満 |
最大積載量 | 3.0t未満 | 4.5t未満 |
乗車定員 | 10人以下 | 10人以下 |
5t限定と限定なしを比べると、車両総重量と最大積載量の上限が異なることがわかります。ただし、乗車定員については、5t限定・限定なしともに「10人以下」です。
受験資格は、準中型車・普通車ともに18歳以上となるため、仕事の都合により、多くの荷物を運搬する場合は準中型免許を取っておくと安心です。また、より多くの荷物や人を乗せる場合は、中型免許または大型免許が必要です。
乗れる車の幅を広げたい場合は限定解除をしよう
中型車8t限定の条件や準中型車5t限定条件の免許を持っていて、乗れる車の幅を広げたい場合は限定解除をするとよいでしょう。
限定解除とは、文字通り免許の条件として付されている限定を解除することです。8t限定の中型免許または5t限定の準中型免許を保有している方が審査を受け、合格すると限定が解除されます。限定解除の方法は、主に次の2つです。
- 教習所(指定自動車教習所)に通って限定解除の教習を受け、審査に合格し、免許センターで手続きする方法
- 免許センター(試験場)で直接審査を受けて合格する方法(いわゆる一発試験)
上記の方法で限定解除することができます。
どちらの方法でも限定解除することができますが、確実に取得したい場合は教習所に通ってから審査を受ける方がよいでしょう。
条件を守らずに運転してしまったらどうなる?
免許の条件には、中型車8t限定や準中型車5t限定の他にも、「眼鏡等(メガネやコンタクトの着用条件)」など、さまざまな条件があります。これらの条件を守らなかった場合、「条件違反」となるので、車を運転するときは、運転免許に記載されている条件を必ず守るようにしましょう。
また、眼鏡等の条件を解除するなど、運転免許に記載されている条件が変わった場合は、速やかに免許センターや警察署で条件変更の手続きをしましょう。
中型免許で乗れる車の幅が広がりスキルアップにつながる
中型免許を取得すると、運転できる車の幅が格段に広がります。また、中型自動車以外の自動車等(準中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車および一般原動機付自転車)も運転できるようになるため、普通自動車免許よりも上位に位置する中型免許を取っておくと、さまざまな場面で活躍することができます。
部活動の遠征、サークルの合宿、学校や施設への送迎など、1台の車に11人以上を乗せて大勢で出かけたいときに、「中型免許を持っていればよかったのに」と思うことがあるでしょう。
さらに、中型免許を持っていると、就職時や転職時に有利になる可能性があります。例えば、荷物の運搬業務がある会社の場合、中型免許を取得していれば、就職後すぐに戦力として会社や社会に貢献することできます。
このように、中型免許は、プライベートでも仕事でも役立つ場合が多い免許なので、中型免許を取ろうか悩んでいる方は、もしものときのために中型免許の取得をしておくことをおすすめします。また、いま8t限定の中型免許を保有している場合は、限定解除しておくと、さまざまな場面で即戦力として会社や社会に貢献できるでしょう。
中型免許は、取っておいて損はしないので、あなたも中型免許の取得を前向きに考えてみてはいかがでしょうか。