
運転免許は、日常生活や仕事に欠かせない資格のひとつです。しかし、重大な交通違反や違反の累積によって「免許取消」となるケースもあります。免許停止とは異なり、免許取消は免許そのものが失効するため、再び運転するには一定の期間と手続きを経て再取得する必要があります。
なお、免許停止は一定期間が経過すれば免許が有効な状態に戻る処分であるのに対し、免許取消は改めて免許を取得し直す必要がある点が大きな違いです。
この記事では、免許取消の基準や具体的な事例、取り消し後の再取得条件、再取得までの流れや注意点について解説します。
目次
免許取消の基準と事例
免許取消は、交通違反や事故によって一定以上の点数が加算された場合に科される行政処分です。点数制度は違反の内容や重さによって異なり、短期間で重大な違反をすると一気に免許取消になることもあります。
免許取消になりやすい代表的な事例には、次のようなものがあります。
- 酒酔い運転や、悪質な酒気帯び運転
- 危険運転致死傷やひき逃げ
- 無免許運転の再犯(将来の免許取得に大きく影響)
- 短期間での重大違反の累積
特に酒酔い運転や悪質な酒気帯び運転は点数が非常に高く、一度の違反で免許取消となる可能性があります。また、過去に違反歴がある場合は、基準点数が引き下げられます。
取り消し後の再取得条件

免許取消になると、すぐに再取得できるわけではありません。取消処分には「欠格期間」と呼ばれる一定期間が設けられ、その期間中は免許を取得できません。
欠格期間の目安(前歴や違反内容により異なります)
| 違反内容・状況 | 欠格期間の目安 |
| 比較的軽度な取消事由 | 1年程度 |
| 飲酒運転など悪質な違反 | 数年程度 |
| 危険運転致死傷など重大事案 |
長期間に及ぶ場合あり |
欠格期間は、違反内容や過去の違反歴などによって個別に決定されます。正確な期間については、処分通知書や運転免許センターでの確認が必要です。
欠格期間が終了して初めて、免許再取得の手続きが可能になります。期間中は運転が一切できません。
再取得のステップ
欠格期間が満了すれば、再取得が可能です。取消前の免許歴があっても、原則として一からの取得となります。
再取得までの基本的な流れは次の通りです。
- 欠格期間の満了を確認
- 取り消し処分者講習の受講※
- 教習所への入校、または運転免許試験場での直接受験に合格
- 本免学科試験・適性検査
- 免許交付
※受講の要否やタイミングは、取消理由や地域によって異なります。
再取得時の注意点

免許再取得では、いくつか注意しておきたいポイントがあります。特に取消処分を受けた理由を振り返ることが重要です。
再取得時に気をつけたい点として、以下が挙げられます。
- 違反原因を理解し、同じ過ちを繰り返さない意識を持つ
- 学科試験の法令改正部分をしっかり確認する
- 技能試験では安全確認を特に重視する
免許取消は正しい手順を踏めば再取得が可能です。しかし、免許再取得は、過去の違反をなかったことにするものではありません。再び運転する以上、これまで以上に交通ルールと安全への責任を自覚した行動が求められます。
