車を運転する機会が増えると、やっぱり気になるのが「ガソリン代」。実は、ちょっとした運転のコツで燃費を良くすることができるのをご存じでしょうか。今回は、免許を取ろうと考えている方にもわかりやすい「エコドライブ」の基本について紹介していきます。
目次
発進・加速時に意識したい消費燃料の抑え方
エンジンを動かすためには当然エネルギーが必要ですが、発進や加速の仕方で必要な燃料の量には差が出ます。急にアクセルを踏み込むような運転は、燃料を一気に消費してしまうので、できるだけ穏やかに動き出すことがポイントです。
とくに発進してから加速する際の「最初の5秒間」は燃費に大きく影響するタイミング。ここでアクセルをグッと踏むのではなく、ふんわりとアクセルを踏んで加速することで燃料のムダ遣いを減らせます。発進してから約5秒で20km/hに達する加速が、燃料効率が良く、安全な加速の目安です。
ポイントは以下の通りです
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発進は“ふんわり”アクセルを踏むことを意識(約5秒で20km/hが目安) 体重計に足をのせる際、1kgずつメモリを増やしていくイメージです。
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無理な追い越しや必要のない急加速は控える 追い越しをしても、結局信号で引っかかるため、目的地に着く時間はさほど変わりません。
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前の状況を先読みし、早めに坂の存在に気付く。上り坂で速度の変化が無いように、一定の速度で走行するための速度コントロールを、アクセルを踏む量によって調節しましょう。下り坂ではエンジンブレーキを活用しましょう。一定の条件下において、エンジンブレーキが効いている時は燃料を消費せずに車は走行できます。(燃料カット機能)
同じ距離を走っても、運転の仕方によってガソリンの消費量が変わるのは驚きかもしれません。
アイドリングストップは本当に効果があるのか?
一部の車では、信号待ちのときに自動でエンジンを止める「アイドリングストップ機能」がついています。この機能、実際に燃料の節約につながるのでしょうか? 答えは「YES」です。とくに信号待ちの時間が長い都市部では効果を実感しやすいです。ただし、1回の停止時間が短いと、再始動時に逆に燃料を消費してしまうこともあります。
アイドリングストップの効果(目安)
停止時間 | 効果の目安 |
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5秒未満 | 効果はなし(エンジンの再始動にアイドリング約5秒間分の燃料を消費するため。) |
5秒以上 | 燃料節約効果が高い |
車種(エンジンの総排気量)によって異なりますが、5分間のアイドリングで70mlの燃料(乳酸菌飲料1本分)を消費すると言われております。 アイドリングストップの時間が長ければ、長いほど、燃料の節約に繋がります。 ただ、エンジン停止中はエアコンが効かなくなるため、夏場の使用には注意が必要です。またバッテリー等への負担がかかる場合があるので、アイドリングストップによる利益と不利益を検討しながら活用しましょう。
ブレーキの使い方で燃費が変わる?減速のコツ
ブレーキを踏むたびに車は運動エネルギーを失い、その分、また加速し直す必要があります。ブレーキの使い方を工夫することも、エコドライブには重要なポイントになります。
燃費が良くなる減速のコツ
- 前の信号が黄色や赤の時は、早めにアクセルを離し、エンジンブレーキを活用しながら進む
- 前の状況を先読みし、急ブレーキを避け、速度の変化を少なくする。
「停止する」前の「減速」の方法を意識するだけで、無駄な燃料消費を防げます。
タイヤの空気圧が燃費に与える影響
アクセルの操作やブレーキの踏み方以外にも、車のメンテナンス状況によって燃費が変わることがあります。その中でも、とくに見落とされがちなのがタイヤの空気圧の管理です。 空気圧が低いとタイヤと地面の抵抗が大きくなり、クルマを動かすエネルギーを多く使うことになります。少なくとも、月に一度はタイヤが既定の空気圧であるかを確認しましょう。
メンテナンス項目と燃費への影響
項目 | 燃費への影響内容 | 推奨チェック頻度 |
---|---|---|
タイヤ空気圧 | 低すぎると転がり抵抗が増えて燃費悪化 | 最低月に1回程度 |
エンジンオイル | 劣化するとエンジン効率が悪くなる | 車種や使用頻度によって5000km~10000kmごとに交換 |
エアクリーナーエレメント | 汚れているとエンジンが吸い込む空気の流れが悪くなり燃費に影響 | 定期的に清掃し、車種や使用頻度・状況により30000km~50000kmごとに交換 |
普段あまり意識しないかもしれませんが、ちょっとした点検で燃費を改善できるなら、やらない手はありません。
エコドライブは“やさしい運転”の積み重ね
エコドライブとは、加速の方法に注意する、前の状況を先読みして速度の変化をできるだけ少なくする、定期的なメンテナンスを欠かさないといった、日々の小さな工夫の積み重ねです。
燃料効率のいいエコドライブは、燃料の消費量削減による燃料代負担の軽減や、排気ガスによる交通公害を防止するだけではなく、事故を起こさないための安全運転に効果があります。 燃費を意識した運転が、結果として安全運転に繋がっています。 エコドライブの意識を持っておくと、周囲からも「運転が丁寧だね」と思ってもらえるかもしれません。
燃費が良くなるだけでなく、安全運転にもつながるエコドライブ。 免許をまだ持っていない方にとっては、「なんだか難しそう」と思うかもしれません。 でも安心してください。 ファインモータースクールでは、法定のカリキュラムに沿ってエコドライブを学べるオリジナルの教習「楽エコ教習」を提供しております。
エコドライブ、というと「難しい」や「続かない」といったイメージを持たれるかもしれません。しかしファインモータースクールの「楽エコ教習」のカリキュラムでは、そのエコドライブを楽しく、教習の中で自然に覚えることができるのです。ファインモータースクールを卒業する時には自然とエコドライブが身についています。
すでに免許を持っている方も「楽エコ運転」を講習で学ぶことができますよ。 お財布や環境、そして「ひとに優しい」運転ができるように、一緒に練習してみませんか?