400ccバイクに必要な免許とは
総排気量が400cc以下のバイクを運転するためには、普通自動二輪免許が必要です。
以前の名称は中型二輪免許だったため、「中型二輪」「中型免許」「中免」などと呼ばれていました。
ここでは、400ccバイクの免許に必要な条件や維持費など詳細をご説明します。
中型バイクとは
中型バイクとは、普通自動二輪免許で運転可能な125cc超400cc以下のバイクのことです。その中でも車検のない125〜250cc以下と、2年ごと(新車購入の場合は初回のみ3年)に車検が必要な250〜400cc以下の2区分に分類されます。
以下に、排気量の区分別に表でご紹介します。
排気量 | 車両の区分 | 免許の種類 | 道路運送車両法 |
50cc以下 | 原動機付自転車
(原付) |
原動機付自転車免許(原付免許) | 第一種原動機付自転車
(原付第一種) |
50cc超125cc以下 | 普通自動二輪車
(普通二輪) |
小型限定
普通自動二輪免許 (普通二輪免許) |
第二種原動機付自転車
(原付第二種) |
125cc超250cc以下 | 上に同じ | 普通自動二輪免許
(普通二輪免許) |
二輪の軽自動車
(軽二輪) |
250cc超400cc以下 | 上に同じ | 上に同じ | 二輪の小型自動車
(小型二輪) |
400cc超 | 大型自動二輪車
(大型二輪) |
大型自動二輪免許
(大型二輪免許) |
上に同じ |
400ccバイクに乗るための条件
400ccバイクの運転に必要な普通自動二輪免許を取得するには条件があります。
- 取得可能年齢:16歳以上
- 視力:左右それぞれの視力が0.3以上、両眼で0.7以上あること。片眼の視力が0.3以下の場合は、もう片眼が0.7以上かつ視野が150度以上あること。(眼鏡やコンタクトレンズなど矯正視力でも可能)
- 色彩識別:赤・青・黄色の識別ができること。
400ccバイクに必要な維持費
400ccバイクを所有するとさまざまな維持費がかかります。各項目を把握した上で見積もりを立てることが望ましいです。
- 軽自動車税:毎年4月1日時点のバイク所有者に課税されます。月割課税制度がなく、4月2日以降に譲渡や廃車されても年税額を全額納める必要があります。
- 自動車重量税:車検(初回は3年、以降2年)ごとに課税され、新車登録からの経過年数に応じて税額が増します。
- 自賠責保険:2年ごとに所有者全員が加入しなければならない保険で、バイクの運行による他人への負傷や死亡など対人賠償に適応されます。保険料は政令で定められています。(自動車損害賠償保障法第13条)
- 任意保険:自賠責保険ではカバーできない、自身の負傷や物損事故を補償します。
具体的な費用に関しては、地域の整備内容や車検先によって異なります。その他にもガソリン代、駐車場代、メンテナンス費用も維持費として見ておきましょう。
400cc中型バイク免許を取るメリット
400ccの中型バイクは、原付や大型バイクに比べて操作性や走行性のバランスが良く、乗りやすいのが特徴です。
以下に、普通自動二輪免許を取るべき3つのメリットを解説していきます。
バイク初心者でも乗りやすい
バイク初心者であれば車体の小さな原付が乗りやすいと思われがちですが、中型バイクはブレーキングやコーナリングがしやすいなど操作の面でも意外と乗りやすいと言われています。400ccバイクは街中や狭い道を問題なく走れるだけでなく、長距離のツーリングにも適しているため、汎用性の高さが魅力です。
さまざまな体格のライダーが扱いやすい
中型バイクは他のサイズに比べるとバリエーションが豊富で、自分の体格に合った車体を選びやすいです。400ccバイクは大型バイクに匹敵するパワーと速度を持ち合わせていますが、取り回しや足つきが良いため小柄な方や女性でも扱いやすいでしょう。
高速道路を運転できる
中型バイクからは高速道路を走行でき、ゆとりのあるステップ位置や硬すぎず柔らかすぎないシートなど長距離に適した車種もさまざまあるため、ツーリングを快適に楽しみやすいのが魅力です。日常生活の交通手段としても大いに活躍してくれるでしょう。
400cc中型バイク免許を取得する方法は?
400ccバイクの運転に必要な普通自動二輪免許の取得には教習所に通う、合宿に参加する、一発試験を受ける方法があります。それぞれ取得期間や受ける場所などが異なるため、以下を参考にご自身の適した方法を検討しましょう。
教習所に通う
普通自動二輪免許の一般的な取得方法は、自動車教習所に通うことです。自動車教習所には指定教習所と届出教習所が存在します。
指定教習所は公安委員会が指定する基準を全て満たした教習所のことで、仮免許学科試験や卒業検定が受講可能です。教習所の卒業証明書があれば技能試験は免除されるため、運転免許試験場で学科試験と適性検査をクリアすれば免許証を交付してもらえます。既に普通免許を取得している方は学科試験も免除されます。
届出教習所は公安委員会に届け出ている教習所のことです。しかし、指定する基準を全て満たしているとは限らず、運転免許試験場で仮免許学科試験や技能試験を受ける必要があります。
合宿免許に参加する
まとまった休暇が取れれば、合宿に参加して普通自動二輪免許を取得する手段もあります。合宿免許では指定された宿泊施設に一定期間滞在し、集中的に学科教習や技能教習を受講できます。
メリットとして毎日教習を受けられるため、短期間で卒業が可能です。既に普通免許を取得していれば学科教習の時間が短縮され、卒業までの期間はより早まります。ただし、全ての自動車教習所が合宿を用意しているとは限らないため、事前に確認が必要です。
一発試験に臨む
普通自動二輪免許は「一発試験」と呼ばれる方法で取得する選択肢もあります。一発試験とは、自動車教習所に通うことなく、運転免許試験場で直接試験を受けて免許取得を目指す方法です。
一発試験では免許の取得費用は抑えられますが、教習所に通う場合と比べて技能試験の難易度が高いと言われています。運転スキルに自信のある方はメリットとなりうるでしょう。
まとめ
今回は中型バイクの中でも400ccバイクにスポットを当ててご紹介しました。大型バイクほど大きくないため、初心者や小柄の方、女性でも取り扱いしやすいところに意外性を感じたのではないでしょうか。
400ccバイクは取り回しや足つきが良いため、通勤・通学、買い物などの日常使いから、ツーリングやサーキットなどの長距離走行まで幅広く網羅できるところが魅力的です。
免許の取得方法もご自身の状況に応じた選択肢があり、16歳から取得可能となるため、費用や維持費も考慮してぜひ検討してみましょう。